違和感が
とても少ない
入れ歯

「金属床義歯」というのをご存じでしょうか？

保険適用の義歯はプラスチックでできていて、設計や作り方や使用できる金具の形にも細かな制限があります。
このため厚みがあり、適合が悪かったり、違和感が強かったり、バネ金具が目立ってしまったりします。
こうしたことが原因となり、患者さんごとに合わせられない可能性があります。

金属床義歯は、薄くて丈夫な金属を主体に構成され、見えるところは自然な色のプラスチックを使用します。
また患者さんごとに合った入れ歯を作るために、オーダーメイドの特別な型取りを行うことでより高精度な入れ歯を作ることが可能となります。

さらに、より目立たない特別なバネ金具の使用や、目立つ金具自体をなくした義歯の製作も可能です。
金属を使用することによって非常に丈夫で割れにくく長く使うことができます。
またプラスチックと比べ、三分の一から五分の一の薄さにすることが可能なため、非常に快適に使用できます。

●金属床義歯の種類

・ゴールドを使用した金属床
（白金加金床）

主にゴールドとプラチナの貴金属からできていて、溶け出すこともほとんどなくアレルギーが起こりにくいです。
長期間使用しても変色がなく、硬さの中に柔らかさを備えているので、非常に耐久性があります。
口腔内に使うにはとても優秀な材料です。

・チタン床

金属が溶け出しにくく、非常に生体親和性が高いため、アレルギーが起こりにくいです。
インプラントや骨折した骨の固定にも使われる材料で、重量が非常に軽いことが特徴です。
半面、たわんで割れたり表面が変色したりすることがあります。

・コバルトクロム床

金属床義歯で一般的によく使われ、強度が高いです。
半面、硬くて調整がしづらく、他の金属に比べて金属アレルギーを起こしやすいです。

●金属床義歯の利点

金属床義歯には、プラスチックの入れ歯に比べ、次のようなメリットがあります。

・薄くて自然なため、入れ歯を入れている違和感が少なく快適
・とても丈夫で耐久性に優れている
・熱が伝わりやすく、食べものの温かさや冷たさを感じることができ、よりおいしく感じ食事を楽しめる
・臭いや汚れが付きにくく清潔

●金属床義歯の欠点

金属床義歯はプラスチックよりも優秀な入れ歯ですが、次のようなデメリットもあります。

・金属は硬いため、調整や修理が困難
・プラスチックの入れ歯より費用が高い

●より審美性の高い義歯

・ノンメタルクラスプ義歯

バネ金具の代わりに柔軟性のある特殊なプラスチックを使用して、入れ歯と分かりにくい目立たない義歯です。
プラスチックでできているため、金属製のバネ金具や金属床義歯に比べると、強度・耐久性が劣ります。

・金属床義歯とノンメタルクラスプ義歯
との組み合わせ

入れ歯だと分かりにくい審美性と、金属床義歯の利点を兼ね備えた義歯です。