歯石、歯垢が気になる方へ
歯石、歯垢は歯周病や虫歯のおもな原因となります。
そのため、丁寧なセルフケアでのブラッシングと、歯科医院の定期検診で定期的なプロフェッショナルケアの両方を行う必要があります。
また歯垢、歯石にはつきやすい場所や溜めないための予防方法などがあります。
これらを正しく知り、歯周病や虫歯の発症、悪化につながらないようにしましょう。
ブラッシングの仕方だけでなく、その方の健康状態などによって、歯石、歯垢のつきやすさは変わります。
正しい食生活や免疫力を高める生活習慣などに気をつけ、全身を含めたセルフケアをおこなうことが大切です。
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目次
こんなお悩みありませんか?
- 歯垢がつきやすい
- 口臭が気になる
- 歯肉から血が出る
- 歯石を取り除きたい
- 歯周病を予防したい
- 歯磨きしても歯がざらざらする
歯石・歯垢とは
歯垢とは
歯垢(プラーク)は、歯の表面に付着するネバネバ・ベタベタとした物質です。
歯垢は食べかすではなく細菌とその代謝物の塊です。
歯垢は排水溝のぬめりのように放置すれば 誰の口腔内にもついてしまうものです。
最短で24時間で付着するといわれています。
プラークをつきにくくし、歯垢を落とす習慣をつけることをプラークコントロールと呼びます。
1mg中に1億個以上の細菌がいるといわれ、その中には虫歯の原因菌であるミュータンス菌や歯周病の原因となる嫌気性菌などが含まれています。
放置すると、細菌同士がっちりとスクラムを組み、落としにづらくなります。
落としにくくなった状態を、バイオフィルムと呼びます。
歯垢は、目に見える場所に着く歯肉縁上プラークと歯周ポケット内部に付く歯肉縁下プラークに分けられます。
これらを放置すると、より悪玉化した細菌へと変化していきます。
歯石とは
歯石とは、プラークが唾液中のリンやカルシウムなどと混ざり合い石灰化したものです。
歯の表面にがっしりと付着し、ブラッシングでは落とすことができません。
歯科医院でのプロフェッショナルケアで落とす必要があります。
一般的に歯垢が歯石化するまでは2週間ほどの時間がかかるといわれています。
その前のプラークの状態で除去できず、磨き残しがあるとその部分が歯石化してしまいます。
見える場所についているものを歯肉縁上歯石、歯周ポケット内についているものを歯肉縁下歯石と呼びます。
歯肉炎縁上歯石は唾液由来で、白っぽい色をしており、比較的除去しやすいのが特徴です。
反対に歯肉縁下歯石は歯周ポケット内の血液が混ざっており、強固に付着しているため歯科医院でも取り除くのに技術が必要です。
また、歯石自体に病原性はありませんが、新たな歯垢を呼び込んでしまう足がかりになりやすいことから、除去が必要です。
歯石・歯垢がつきやすい場所
●歯垢がつきやすい場所
歯と歯肉の境目に歯垢がたまり、奥に入り込んでいきます。
そこで歯周ポケットができると、歯周ポケット内部に入り込みます。
歯垢内部の細菌が炎症を起こし、歯槽骨を溶かすことで歯周病が起こります。
そのためこの部分にたまる歯垢を早めに落とすことがとても重要になります。
●歯石が付きやすい場所
歯垢がついている場所の中でも、とくに唾液腺のそばにある部分になります。
これは歯石が唾液内部のミネラルによって石灰化することに由来しています。
唾液腺開口部はおもに下の前歯の裏側あたり、上の奥歯の頬側にあります。
このあたりについている歯垢はとても歯石化しやすく、歯石化してしまうとブラッシングで取り除くのは困難になります。
血液由来の歯肉縁下歯石は唾液腺開口部以外にも、歯周ポケット内部であればどこにでもつきやすいのが特徴です。
歯石・歯垢を放置するリスク
歯周病
歯石・歯垢を放置すると歯周病の原因になります。
歯垢内部に含まれる嫌気性菌は空気のない環境を好みます。
そのため、歯肉縁下へどんどん進んでいき、歯周ポケット内部から歯根付近の歯周組織へと侵入します。
細菌が周辺の歯周組織に炎症を起こし、その結果として歯槽骨がダメージを受け吸収を始めてしまいます。
支えを失った歯はぐらつき初め、重症化すると抜けてしまいます。
まずは歯肉縁上に歯石、歯垢があるうちから溜めないように心がけ、歯科医院の定期検診で定期的に歯肉縁下も清掃してもらいましょう。
また歯石自体にこのような毒性はありませんが、表面がザラザラしているため歯垢の足がかりとなり、さらに歯周病を悪化させる手伝いをしてしまいます。
虫歯
プラーク中の虫歯菌は糖を摂り、酸を産生し歯の表面を溶かします。
虫歯は細菌(歯垢)や糖、歯質という原因が重なり合って起こります。
原因の1つである歯垢がなければ、虫歯は起こらないと考えられています。
また、バイオフィルムという細菌同士ががっちりスクラムを組んだ状態は、より糖摂取時に酸を産生しやすいといわれています。
そのためブラッシングができておらず、3~4日蓄積したプラークのある場所は、より虫歯ができやすいと考えられています。
歯垢を溜めないために最低1日1回以上ブラッシングを行い、除去することが必要です。
口臭
口臭は、プラーク中に含まれる嫌気性菌がメチルメルカプタンなどのガスを産生し起こります。
歯についた歯垢だけでなく、舌についた歯垢も除去するとより口臭防止になります。
そのため、プラークがあると口臭の原因となることがあります。
また歯周病が進行すると、口臭が強くなるため注意が必要です。
歯石・歯垢が放置するリスク
日頃からの口腔ケアが大切です
●磨き残しに注意
とくに注意したいのが磨き残しです。
ブラッシングをきちんと行なっているつもりでも、磨き残しがあればそこは磨けていないのと同じことになります。
その結果プラークが付着し、堆積すれば歯周病や虫歯の元になります。
●歯垢は除去しないと
誰にでもたまる
歯垢はブラッシングで除去しないと誰にでも溜まります。
口腔内には常に細菌がいて、細菌は食べものから栄養を摂り代謝を行っています。
そのため普通に生活をしていれば、歯垢は誰にでも溜まるものです。
排水溝のぬめりはキッチンを使用し、掃除を行わなければ必ず溜まってしまいますが、それと同じようにそこに細菌の代謝があれば歯垢がつきます。
歯石は歯垢を放置しなければつきません。
●ペリクルが足がかりとなる
お口の中にはブラッシングだけでは落とせない汚れがいくつかあります。
その中の1つが唾液由来の膜であるペリクルです。
ペリクルには歯の表面を保護する役割もありますが、細菌の足がかりになってしまうという特徴もあります。
ペリクルのない歯の表面はつるつるしていて細菌はそこに付着しづらいのですが、ペリクルがあることによって付着しやすくなり、プラークを産生する第一歩となってしまいます。
そのため、ペリクルは歯科医院で定期的に除去する必要があります。
●歯石は歯垢を放置すると
付着する
歯石は歯垢を放置すると付着します。
また一度歯石化させてしまうと、セルフケアでのブラッシングでは落とせません。
そのため歯石化させず歯垢のうちに落としきることが重要となります。
ひかり歯科クリニックの
歯石・歯垢への治療内容
歯石・歯垢治療の種類
(プロフェッショナルケア)
●スケーリング
スケーラーという器具を用いて、歯についている汚れを取り除く処置です。
スケーラーには超音波式のものと手動式のものがあり、超音波式はおもに歯肉縁上の歯石、歯垢を除去するために使います。
手動のものは歯肉縁下の歯石、歯垢を除去するために使います。
それらの除去には、ますスケーリングを行うことが大切です。
●ルートプレーニング
ルートプレーニングとは、歯周ポケット内の歯石や歯根表面の汚染されたセメント質を取り除き、根の表面のでこぼこを平らにする処置になります。
おもに中等度の歯周病の方に行われる処置になります。
歯周病の症状が進行すると、歯周ポケット内にある歯垢が歯石化して、溜まっているケースが多く見られます。
そして、歯周ポケット内の歯石が毒素を出し、セメント質に浸透し汚染されます。
この汚染されたセメント質があると、歯石を除去しても歯肉が歯にくっつかず、歯周ポケットが改善されにくくなります。
この状態を改善するため、ルートプレーニングをおこない、再度歯周病にかかりにくい歯ぐきにします。
●歯冠研磨
ひかり歯科クリニックでは歯磨きだけでは取りきれない歯石や、歯の表面にこびりついた微粒子の汚れを、研磨剤とブラシや音波ブラシで、隅々まできれいにし、表面を磨き上げます。
歯を削るわけではなく、歯の表面を磨き上げているだけなので何度おこなってもとくに問題はありません。
これにより歯の表面はつるつるになり、より汚れが付きにくくなります。
ブラッシングでは落とせないステインなども除去できるため、歯の白さを取り戻す効果もあります。
●定期検診の実施
セルフケアのブラッシングで落とせる汚れは、全体の汚れの60%ほどといわれています。
そのため3~4ヵ月に1度、歯のクリーニングを兼ねて定期健診をおすすめいたします。
一人に40~60分かけてスケ―リング、研磨等の丁寧なクリーニングをおこないます。
価格は一回のメンテナンスクリーニングで3,300円前後(税込み)です。
また、歯にやさしい歯科医院専用の音波ブラシ(ユリー)を使用した歯垢除去とステイン除去を症例に応じておこなっています。
●ブラッシング指導
虫歯菌・歯周病菌の塊が残らない清掃のポイントを指導します。
歯石・歯垢を溜めないための
セルフケア
正しいブラッシングをおこなう
セルフケアにおいては、正しいブラッシングをおこなうことが重要です。
毎日ブラッシングしていても、歯ブラシが当たっていなければそれは磨けていないのと同じことです。
歯石、歯垢を落としやすくするバス法という磨き方をおすすめしています。
歯ブラシを歯肉の方向に、45°に傾け細かく動かします。
この方法で、歯周ポケット内部もきれいに清掃できます。
また、ブラッシングだけで落とせる口腔内の汚れ除去率は60%ほどですが、清掃補助道具を使うと90%ほどに上がります。
歯間ブラシや糸ようじ、タフトブラシなどを使用し、より細かいところまで清掃できるようにしましょう。
また、就寝前の歯磨きは必須とし、1日3回歯磨きができるよう心がけましょう。
外出先などでどうしても歯磨きができない場合はうがいをするなど、汚れを溜めない工夫をしましょう。
唾液を良く出す工夫を
歯垢、歯石を溜めないためには唾液の自浄作用を促進させる必要があります。
●よく噛んで食べる
よく噛んで食べると唾液が出やすくなり、自浄作用が働きます。
またよくかむことは脳への刺激にもなり、認知症予防にもつながります。
満腹感を得やすくなり、食べ過ぎの防止にもなります。
歯垢、歯石を溜めないためだけではなく、全身状態のより良い状態のためによく噛んで食べるようにしましょう。
また、ネバネバと歯にくっつく食べものや、糖が多く含まれた食べものを避けることも大切です。
●ガムを噛む
キシリトールのガムを噛むなどして唾液腺を刺激し、唾液が出やすい環境にしましょう。
●適度なリラックスで唾液分泌
唾液は交感神経が優位になり、副交感神経が働きにくくなると分泌が減ります。
そのため、緊張しやすいタイミングでは適度な休憩をとりいれ、合間をみてリラックスするように心がけましょう。
生活習慣に注意
同じようにブラッシングをしても、歯石、歯垢の溜まりやすい方と溜まりにくい方がいらっしゃいます。
理由はその方の生活習慣などに深く関わっていると考えられています。
より良い睡眠・適度に運動を心がけ、バランスの良い食生活を摂りましょう。
よくある質問
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定期検診に通わなくては
いけませんか。 -
お口の中の汚れを落とし切るためには、歯科医院でのプロフェッショナルケアが必要です。
また、一度歯石化してしまうとセルフケアだけでは落とせません。
そのため3~4ヶ月に一度の定期検診をおすすめしています。
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歯並びが悪く歯垢が
たまりやすいです。 -
フロスや歯間ブラシなどの清掃補助用具を使用して清掃しましょう。
それでも難しい場合は歯科医院でのプロフェッショナルケアを多めに受けましょう。
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歯垢はどれくらいで
歯石化するのですか。 -
歯垢は約2週間ほどで歯石化するといわれています。
そこに歯石がついているということは2週間その部分を磨けていなかったということになります。
歯石化する前に落とせるよう注意しましょう。
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定期検診は一度で
終わりますか。 -
上の歯のクリーニング、下の歯のクリーニングを分ける場合は2回かかります。
また、そこで虫歯や歯周病が見つかるとさらに回数がかかることがあります。
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歯のクリーニングに痛みは
ありますか。 -
スケーリングで少ししみたり、歯ぐきが少しチクチクしたりするかもしれませんが、多くの場合、強い痛みはありません。
治療中、痛みがある時はお知らせください。痛くない方法で清掃いたします。
歯ぐきの炎症が強いと、痛みを感じやすくなります。
著者 Writer
- 新堂 泰治
(シンドウ タイジ) - 資格:歯科医師
ご来院される方へ一言:
当院に来て良かったと思っていただけるよう、患者さんに寄りそい今までの経験と持てる全ての技術を発揮したいと考えています。
困っていること、不安なこと、どんなことでも構いませんので遠慮なくお知らせください。
話しやすい雰囲気づくりも大切にしています。
診療案内
MEDICAL
一般歯科
歯が痛い、しみる、欠けた、取れた、腫れたなどの症状に対する診断・処置を行います。
虫歯、歯周病、歯肉炎、根管治療(根の治療)、詰め物・被せ物、入れ歯など。
小児歯科
お子さまの治療です。
歯が痛い・欠けた・歯が変色した・歯ぐきが腫れた・生えてこない・乳歯が抜けない・転んで歯が折れた、などに対する診断・処置・虫歯予防を行います。
歯並びの相談も承っています。
口腔外科
親知らずの抜歯・顎関節症(歯ぎしり・マウスピース)・粘膜疾患(口内炎・口角炎・歯肉ガンなど)の診査・処置を行っています。
矯正歯科
矯正担当医による子供から大人までの歯並びの治療です。
通常のブラケットを使った治療から、マウスピース矯正まで対応しています。
相談は無料で行っていますので、まずはそちらをご予約下さい。
入れ歯・
差し歯
差し歯(ブリッジ)が取れた、合わない、すき間ができた。
入れ歯が合わない、痛い、噛めないに対して、最適な方法をご提案いたします。
歯の
クリーニング
有資格者によるプロのクリーニングです。
セルフケアでは取り切れない、むし歯や歯周病の原因となる歯垢や歯石を取ります。
さらに歯磨きのポイントや指導も行います。
むし歯や歯周病の予防にとても重要です。
CT診断・
マイクロ
スコープ治療
ひかり歯科クリニックでは、CT画像診断・マイクロスコープ治療を行っています。
従来のレントゲンや肉眼に比べてはるかに正確で、確実に診断・処置を行うことができます。
違和感が
とても少ない
入れ歯
ひかり歯科クリニックでは、よくフィットして高精度で、強度が高く、長く使える入れ歯の製作を行っています。
患者さん一人ひとりにオーダーメイドの特別な型取りを行うことで、より高精度な入れ歯を作ることが可能です。
審美歯科
セラミックを入れたい、目立ちにくい入れ歯を作りたい、などの要望にお応えしています。
様々な材料や方法がありますので、診査して最適な方法をご提案します。
概ね保険外治療となります。
ホワイト
ニング
薬剤を使用して歯を白くして口元を明るく若々しくします。
自宅で行うホームホワイトニングと医院で行うオフィスホワイトニングがあります。
ヒアルロン酸
注射
ヒアルロン酸注入では、顔のほうれい線の改善やくちびるのボリュームアップが期待できます。
歯の治療で口腔内を整えても、口元が老けて見える原因になります。
ヒアルロン酸は、生体とのなじみがよく、アレルギー反応も起こりにくいです。
ボツリヌス
トキシン注射
ボトリヌストキシン注射は、筋肉に天然のたんぱく質を注射し、歯ぎしりやガミースマイル、食いしばりなどを改善する治療法になります。
セラミック・
ゴールド治療
セラミックやゴールドを用いた治療法です。
どちらも非常に丈夫で、歯が長持ちする可能性が高いです。
歯医者だけが
知っている
歯の真実
歯は削れば削るほど歯の寿命は短くなります。
歯を残すには、生涯にわたって再治療の回数をできるだけ少なくすることが重要です。
歯の寿命を
最大限に
のばす
ひかり歯科クリニックでは、より正確な診断とより精密な治療を行うことを大切にしています。
そのことで、患者さんの歯の寿命を延ばし、健康的な生活を送れるようにしていきます。
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EXAMINATION
歯科検診
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